旅に出ると、いつもの暮らしでは見過ごしていたものが、ふと心に残ることがあります。
古い街並みの窓辺に差し込む光。
長い時間を重ねた建物の壁。
小さな店のショーケースに並ぶ、古いアクセサリー。
そして、その土地で見つけた小さなもの。
そのときは何気なく見ていたものが、旅から帰ったあとも、なぜか心の中に残っている。
私は、そんな「記憶に残るもの」に惹かれます。
旅の記憶を、装いの中へ
旅で出会ったものは、写真だけではなく、心の中にも残っていきます。
色、光、質感、街の空気。
そして、ときには小さな素材との出会いが、次の作品をつくるきっかけになることもあります。
天然石の色合い。
淡水パールの柔らかな光。
長い時間を重ねたアンティークビーズ。
ひとつひとつ表情の違う素材を眺めながら、
「この光は、どんな装いに似合うだろう」
そんなことを考える時間が、私にとってアクセサリーをつくる時間でもあります。
古いものと、新しい物語
私は、アンティークやヴィンテージの素材に出会うと、そのものが過ごしてきた時間を想像します。
誰かが大切に身につけていたのかもしれない。
どこかの街の小さな店に並んでいたのかもしれない。
そして今、別の素材と出会い、新しいアクセサリーとして生まれ変わる。
古いものが持つ時間と、今の自分が選ぶ天然石やパール。
異なる時代のものを組み合わせることで、ひとつの新しい物語が生まれていきます。
それは、旅先で集めた記憶を、今の暮らしの中にそっと持ち帰るような感覚に似ています。
光をまとうということ
アクセサリーは、ただ装いを飾るものではないと思っています。
その日の気分や、訪れた場所、大切な人との時間。
そんなものまで、そっと身につけられるもの。
お気に入りのネックレスをつけるだけで、いつもの服が少し違って見える。
鏡に映った自分に、小さな光がひとつ加わる。
その瞬間に、
「今日は少し遠くへ行ってみよう」
そんな気持ちになれたら素敵だと思うのです。
だから私は、アクセサリーをつくるとき、
「どんなものをつくろう」だけではなく、
「どんな記憶をまとってほしいだろう」
と考えています。
9月から始まる、新しい旅
9月から11月にかけて、ChikakoDecoでは
「光をまとう装い」
をテーマに、旅と収集をめぐる物語を綴っていきます。
旅の途中で見つけたような素材。
長い時間を重ねたアンティークの記憶。
天然石が見せてくれる、ひとつひとつ違う光。
それらを集めながら、秋の装いへとつながるアクセサリーをつくっていきます。
旅に出なくても、日々の暮らしの中で小さな旅を感じられるように。
そして、身につけたアクセサリーを見るたびに、心に残る風景を思い出せるように。
あなたの装いに、ひとつの記憶と、小さな光を。
ChikakoDecoの秋の物語が、ここから始まります。







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